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風景写真家・松井章のブログ

北極へ②:北緯78度、極北の町で「探検クルーズ」に乗船

スバールバル諸島(スピッツベルゲン島)の小さな町ロングイヤービーエン


5月下旬、ノルウェーのオスロから、飛行機で約3時間、スバールバル諸島・スピッツベルゲン島のロングイヤービーエン(ロングイェールビーン)に到着しました。
飛行機から見下ろしたスバールバル諸島は、氷河と雪に覆われた真っ白な島でした。

夏至まであと一ヶ月ですので、日本でいえば初夏という季節ですが、まだ初春という気候です。飛行機から降りると、春の風はとても冷たく、昼間ですが気温は5度前後でした。山にはまだ残雪が多く、残雪が作り出す模様が美しいです。

上空からもそうですが、木も灌木さえも全く生えていないのは、それだけこの島が極北にある証拠と言えます。気候が寒冷なことや風が強いこと、そして地中が氷である「ツンドラ地帯」であるために木が根を下ろすこともできないので、草や地衣類だけが生育できる厳しい自然環境なのです。

ロングイヤービーエンは北極点から約1300kmの距離にあります。スバールバル諸島の中心の町ですが、人口は約2000人ほどの小さな町です。1000人以上の人口を有する「町」としては、世界最北の町となります。

この町から「北極クルーズ」の船に乗り換えて北極を目指します。
今回乗船した船は、クォーク・エクスペディション社のオーシャン・アドベンチャー号です。

この船はこれから5泊6日で、スピッツベルゲン島の最北、そして北緯80度の氷海を目指します。スピッツベルゲン島の北部からは、北極点を中心にできた巨大な流氷がたどり着く「北極」に当たります。

オーシャン・アドベンチャー号に乗船


オーシャン・アドベンチャー号は、乗客が最大約120人の中型クルーズ船です。小回りが利く船のサイズで、客数も決して多くないので、午前・午後の2回は下船して、1日をフルに遊ぶことができる「探検クルーズ」です。
乗船している人は欧米人を中心に、自然を好むアクティブな人が集まっています。

探検船と呼ばれますが、サービスや船内設備のクオリティは高く、オールインクルーシブに近い内容の贅沢なクルーズです。

▲レストラン

▲客室(スタンダード):シャワーとトイレも各部屋に完備

「北極」と「北極圏」の違い

「北極」とは、北極点を中心とした周辺地域の流氷地帯を指します。この定義が曖昧なのは南極のように大陸があるわけではないからです。
そのことから、北極点を中心とした北極海で、流氷に覆われた直径約1000~1200kmの円状の流氷地帯を指すことがあります。つまり、スバールバル諸島の北岸、グリーンランド北岸、カナダ・エルズミア島の北部は「北極」となります。
※別の説ではもっと「北極」の定義をもっと大きくして、7月の平均気温が10度以下の地域を指すこともあります。この説は拡大解釈となり「北極」と「北極圏」の差が小さくなってしまいます。

「北極圏」とは、北緯66度33分以北の地域のことを指します。スカンジナビア半島の北部や、グリーンランドやアラスカ北部もこの地域の中に入ります。
北極圏に入ると、真夏には太陽が沈まない「白夜」となり、真冬には太陽が昇らない「極夜」となります。

北極点が「北緯90度」の理由は、簡単にいえば、赤道と北極点の角度が直角の90度であるからです。

動画「北極クルーズ」

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「北極スピッツベルゲン・クルーズ」関連ページ

北極へ①:春のノルウェー・オスロの街歩き

北極へ②:北緯78度、極北の町で「探検クルーズ」に乗船

北極クルーズ③:極地で必須のゾディアックボートで野生動物を探す

北極クルーズ④:ラウド・フィヨルドの氷河の絶景

北極クルーズ⑤:北緯80度の海氷帯へ

北極クルーズ⑥:残雪のフィヨルドを歩く

北極クルーズ⑦:青い氷河の楽園で

北極クルーズ⑧:パフィンを探しに海鳥の営巣地へ

北極クルーズ⑨:セイウチが眠る氷河の湾

北極クルーズ⑩:トナカイの暮らす雪原

北極クルーズ:専用ページTOP

クルーズ旅行:専用ページTOP

おすすめのボリビア音楽&コンサートの紹介

北極クルーズ③:ゾディアックボートで野生動物を探す

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